【第3話】須斗郎久歩令、衝突

やぎのテニス日記やぎコンテンツ驕れ、テニス丸高校！

2019.10.01 / 最終更新日：2020.08.19

そう、まさに地獄絵図。

水を欲する1年生のうめき声が部室から聞こえる。

テニス丸高校テニス部創設以来の問題児、3年3組、『秋田飽男』先輩。

何をするにもすぐ飽きてしまう飽男先輩は、2年の中盤まで、キャプテン候補として部活を引っ張っていた。

しかし、突然、なにがあったか、部活に来なくなった。

本人に聞いても

「飽きたんだよテニスにぃ！だぁってよ、おれは秋田飽男だぜぇ！」

としか言わない。

俺は飽男先輩を尊敬していた。

しかし、3年生が部活を引退した直後、1年生をいびりくるOBとして顔を見せだしたのだ。

それからはひどかった。

だからこそ、飽男先輩に合わせちゃいけない。

坊ちゃんこと須斗郎久歩令(ストロークボレー)には。

「おーいどこフラついてんだよ！テニス部だって張り紙書いてるだろ？ここがテニス部なんじゃねぇか」

「あ、まぁそうなんだが、なんというか」

「そ、そうなんだけど、ちょっと今はタイミングが悪いというかさ、えへ、えへへ」

「うっせぇーーーーー！！！！！」

そういうと坊ちゃんはおもむろにテニス部の部室を開けた

「お～うなんだ、粋が良いのがいるなぁ。今この部室はきゃわいい1年生の指導中でね。立ち入り禁止なんだよ」

「なんだてめぇ！？」

「あん？おっ、タケルじゃねぇか久しぶりだなぁ！今日も俺様がお前のきゃわたんな後輩をしごいてやってるぜ！感謝してくれよぉ！」

「せ、せんぱい・・・」

「タケルくん・・・」

「はっは～～～～ん！！！」

「俺、分かったぜ。」

坊ちゃんが確実に違う答えを今思いついてしまった様子だ

「つまり、こいつは悪いやつで、俺様がヒーローだってことだな！！！」

「（な、なんやてーーーー）」

「タケル、なにいってんだこいつ？」

タケルはすぐさま顔面蒼白になってしまった。

早くお家で晩御飯が食べたかった。

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yagi

立派な教師になることを夢見て2016年10月6日に上京。その後数ヶ月で全財産が11円になる。日払いで食いつなぐなか、「なぜ人は生きるのか」を追求していった結果、股関節と肩甲骨を軸にしたやぎメソッドを生み出す。現在月間5000PVの当ブログを運営する傍ら『テニスをもっとオモシロく！！』するため日々奮闘している。